DETOUR AHEAD

If you don't know where you are going, any road will lead you there.

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

トニー滝谷

映画 『トニー滝谷』 原作・村上春樹

ブリックレーンにあった小さな映画屋さんでふと目についたのがこの映画だった。店主はいろいろと自分の関わっている映画関係の出版などの説明をしたあと、ふとこの映画を手にとった私にやはり声をかけた。「ああ、もうそれ最高だよね。原作がまずいいんだろうけど映画もいいよね。」そこで私は答える。「そうだね、原作がまずいいもんね~。」原作を読んだことないのだけど。なぜそこで私が原作を読んでいることにしなければならなかったのか、いや、読んでいることにしたかったのか。また店主がなぜ私が原作を読んでいることを前提にしたのか。あとから考えたら、そこには何か複雑だがとても単純な力が働いているように思えた。村上春樹は世界的に認知された日本の作家である。そして私は日本人である。そういう、実は何のつながりもないようなセンテンスの間に、ちょっと卑しいというか、可愛らしいというか、他愛もない方程式が存在するようだ。

トニー滝谷。この映画をうまく言い表せない。好きな映画だ、とかろうじて言えるくらいで。孤独をこんなふうに映像化することができるのだな、と思う。空っぽになった部屋や、人物の余す偏った空白、サボテン、靴音。「自分に足りないものを埋めてくれる」、服を異常なまでに買い求める妻の残した、持ち主を失った服たち。しかしこの映画について何を考えるべきなのか。もの、記憶、愛、死、忘却、怖れ、美しさ・・・ほとんど完璧に仕上げられた美しいイメージと音楽が、それを考えることを妨げているような気さえする。何も言うべきことが見つからないのに、なんだか心にしんみり溶け込んでしまったような。


その他 グーグーだって猫である 卒業 

スポンサーサイト
  1. 2009/06/04(木) 06:09:22|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<レ・ミゼラブル | ホーム | EDEN>>

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://kumyuk.blog79.fc2.com/tb.php/34-84fff91a
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。