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Usual Suspects

あまり観たくないような気もしていたのだがユージュアル・サスペクツを鑑賞。この映画は、スリラー・サスペンスというジャンルに属するようだ。とにかく人がバンバン殺されるし、正直あんまり面白くないなあと思いながら最後まで見たのだが、幕の引き方が最高にかっこいい。

"The greatest trick the devil ever pulled was convincing the world he didn't exist. And like that... he's gone"

ストーリー自体はそれほど複雑というわけでもなく、これがサスペンス映画だという予備知識があるとあまり楽しめないかも知れない。というのもすべての計画を総ている謎の悪魔的人物、カイザー・ソゼは誰なのか?がかなり早い段階から予測できてしまうからである。冒頭のエピソード、映像の不均等さや語り手の転換がそれを示唆してしまう。だからむしろ、カイザー・ソゼの正体を暴くよりも、5人の容疑者が集められたときのやり取りや矢継ぎ早に交わされる会話を楽しむべきなのかもしれない。The illusionistのような最後の「やられた~!」感は無かったな。

面白いと思うのはカイザー・ソゼを指すのに使われる「悪魔」の比喩と引用した最後の言葉。悪魔と言葉。全編を通してひとつの中核となっており、またオーディエンスにとって疑問であり続けたのが、「カイザー・ソゼは本当に存在するのか?」という問いだった。これは本当は全然関係ないかもしれないけど、「悪魔の証明」(devil's proof)と関連しているのかな?と思った。つまり存在しないもの(悪魔)が存在しないということの証明はできないという命題。悪魔の証明は法的な場で実証不可能な証拠を提出することを求める無茶な要求を指して使われるのだが、これが存在や事実ということに関してちょっと面白い概念。実際にあったものや起こったことを証明することはできても、実際になかったことを証明するのは非常に困難である。「存在しないこと」をどうやって証明し得るのか?

この映画ではまさに、その不可能な証明がなされているのである。証明というか、少なくとも「悪魔が存在しないこと」を信じさせることによって、(存在したか否かにかかわらず)それは霧散してしまうのだ。何かが存在することを誰かに信じさせるのは難しいが、何かが存在しないことを信じさせるのも同様に難しい。日常生活で考えたら「浮気していない証拠」とか、身の潔白とか。私たちは(実態がどうであれ)、時々そこに何かがあることを信じられないのと同じくらい、何もないということを信じられないのではないだろうか。カイザー・ソゼはそのまさしく悪魔的な証明を、やってのけた。言葉を巧みに操ることによって。少なくとも彼以外の人間には、そう信じ込ませたのだ。そうして彼は、姿を消すのである。


その他の映画: A Perfect World (パーフェクト・ワールド)
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  1. 2009/06/15(月) 07:46:46|
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